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フェスティバル/トーキョー11 公募プログラム 参加作品 urban theatre series #3
「復活」

2011年秋、トーキョーの死と再生の塔へと捧げる鎮魂と予祝の演劇。

フェスティバル/トーキョー11 公募プログラム 参加作品

urban theatre series #3

「復活」

脚本 : 清末浩平
演出 : 川口典成

2011年10月29日(土)〜11月4日(金)
@都立芝公園 集会広場(23号地)

公演ブログ「週刊 『復活』のすべて」

ギャラリー

作品について

ピーチャム・カンパニーは、都市を他者と他者とが出会う場所と見定め、新しい人間関係のあり方を探る<urban theatre series>を活動の基軸としている。その演劇活動のなかで、東京という現代の都市を、縄文時代の地層との関係から読み解こうという中沢新一氏の著書『アースダイバー』に刺激を受けた。

宗教学者の中沢新一氏は、その著書のなかで「東京の中心とは何か」という問いを立てている。中沢氏によると江戸時代には江戸の中心は、遠くからこの都市を見つめる富士山であり、この山は「死と復活の神秘力」を持つものとして人々から仰ぎ見られていたというのである。
そのような視点から、いまの東京にそのような「死」の視線が存在しているだろうか、と問いを進める中沢氏が注目したのが東京タワーであった。朝鮮戦争に用いられ、壊れて使用不能になった米軍戦車。その廃物の鉄くずからつくられた東京タワーは、中沢氏によると、「死の領域にさしこまれたセンサー」であり、「生と死を、過去を生きた死者の魂といまだ生まれていない未来の生命とをつなぎながら、不確定な空間の中を揺れ動いている」という。

2011年7月24日、地上アナログ放送が終了し、地上デジタル放送へ完全移行した。それはどういうことかといえば、東京各地のテレビに電波を送っていた東京タワーが、近い将来にメインの電波塔としての役割を終え、その地位をスカイツリーに引き継ぐということでもある。東京タワーは第二電波塔という位置づけになる。「死の領域にさしこまれたセンサー」である東京タワーは、奇しくもいま、死に際を生きている。といってよいかもしれない。東京タワーが死につつある2011年秋に、東京を「死の視線」によって見つめているという東京タワーを目の前に、東京という都市に生きる人々の死生観を炙り出したい。東京の塔が立っている場所が、ずぶずぶと「死の領域にさしこまれている」ことを演劇的に現前化し、東京の人々の死生観にゆすぶりをかけたい。それがこの『復活』という演劇が目指すところである。

しかしながらこれは、2011年3月11日以前の話なのかもしれない。だれもが口にし、だれもが口ごもるあの大震災を経て、「東京の中心」、つまりは東京の人々に「死の視線」を投げかける「中心」的な場所はどこかと問うことが可能であろうか。いま現在、「死」の視線は都市に充満しているとはいえないだろうか。あまりに身近なものとして「死」が迫ってきているのではないか。それはもちろん、緊迫感のない「死」も含めてである。現在の死。過去の死。そして、未来の死。

ここで我々は立ち尽くしている。「死」と「生」。「東京タワー」と「3月11日」。いったいどこから手をつければよいのか。

だが、我々は信じているのだ。いまの東京で生きている人々の様々な思いが交錯し、乱反射するような、力強い演劇が立ち上がる可能性を、愚直にも信じているのである。
あらゆる観客の視線にさらされるなかで演劇を行うことで、東京タワーの前に集った我々と観客の方々ひとりひとりの実人生とがぶつかり合い、その視線と欲望の交錯によって、東京タワーの目の前に、いまの東京の「死」と「生」のありようを映し出すような、そんな演劇が誕生するであろう可能性を。

ぜひとも、死にゆく東京の塔の前に、多くの方に、様々な方々に、お集まりいただきたい。
みなさまとお会いできる日まで、命を削って、作品を作ります。

ピーチャム・カンパニー 代表 川口典成

出演

堂下勝気 八重柏泰士 岩崎雄大、平川直大 (以上、ピーチャム・カンパニー)
日ヶ久保香、小野千鶴、金崎敬江(miel)、古市海見子、ワダタワー(クロカミショウネン18)、浅倉洋介、神保良介、飯塚克之、本多菊雄、中里順子(黒色綺譚カナリア派)、羽田真

永濱佑子、丸房君子、松永明子、杉亜由子、中坪俊、山内一生、如月せいいちろー

スタッフ

脚本:清末浩平
演出:川口典成
美術:水谷雄司(王様美術)
照明:須賀谷沙木子(colore)
音響:筧良太
映像:浦島啓(puredust)
衣裳:竹内陽子
小道具:辻本直樹(Nichecraft)
振付:金崎敬江(miel)
劇中歌作曲:ダニースミス・プロジェクト
歌唱指導:名村徹真
演出助手:永濱佑子、伊東祥宏、小田島創志
舞台監督:西廣奏

宣伝美術:中居義勝(中居でざいん企画制作室)
プリンティングディレクション:青山功
制作:岩間麻衣子、塩田友克
プロデューサー:森澤友一朗


主催:ピーチャム・カンパニー
共催:フェスティバル/トーキョー
後援:港区
宣伝協力:有限会社ネビュラエクストラサポート
協力:クロカミショウネン18、黒色綺譚カナリア派、miel、青年座映画放送株式会社、スターダス21、藤プロダクション、サムライプロモーション、青山小劇場

入場料金

前売券(事前入金):3000円(チケット送料込み・振込手数料は別途ご負担いただきます)
当日精算券・当日券:3300円
※学生割引:2500円
※F/Tセット割引:2500円(フェスティバル/トーキョー11のいずれかのセットチケットをご購入のお客様は割引価格でご購入いただけます。劇団扱いの前売券のみ。)
※10月22日以後のご予約は、当日精算券のみの扱いとなり、チケットは当日受付にご用意いたします。この場合、料金は3300円となります。

タイムテーブル

2011年10月29日(土)~11月4日(金)

10/29(土)
 
19:00
10/30(日)
 
19:00
10/31(月)
 
19:30
11/1(火)
 
19:30
11/2(水)
 
19:30
11/3(木祝)
 
19:00
11/4(金)
 
19:30

受付開始・当日券販売は開演の1時間前、開場は開演の30分前です。
※雨天決行・荒天中止
・天候に関わらず、各公演の当日12:00に上演の可否を公式HPにて発表いたします。但し、それ以降の天候の変化により変更となる場合もございます。
・雨天の際は、会場にて雨合羽を配布させていただきます。

【会場】都立芝公園 集会広場(23号地)

地図:こちら


* 都営三田線「御成門駅」A1出口より徒歩7分 * 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」3番出口徒歩7分


〒105-0011 東京都港区芝公園3-4